「創立110周年記念歴史資料室」の設置にあたって
福岡県立福岡中央高等学校が創立110周年を迎えるにあたり、かねてより卒業生の懸案事項でありました歴史資料室が設置される運びとなりました。
この歴史資料室の設置につきましては、昭和58年度の校舎全面改装当時より卒業生各位から多くの要望が寄せられてきた経緯がございます。と申しますのも学校が所有している明治・大正・昭和そして平成に亘るさまざまな時代における生徒たちの学習成果や作品、貞明皇后・東伏見宮妃殿下の来賓来駕のおりの記念の品、本校の歴史を綴った周年記念史等の数々の書籍、教育活動を記録した写真、その他書画・調度品等は戦前における女子の高等教育の歴史としてばかりでなく、福博の歴史の一端を垣間見ることもできる資料として大変貴重なものが多く含まれております。これらの散逸を防ぐとともに母校が歩んできた文化の薫り高い教育実践の足跡をさらに今後へとつないでいくためにも是非とも資料室は必要な施設でございます。
私どもの母校は、明治31年の開校以来「誠意、仁愛、努力」(人を愛し、慈しみ、誠の心で人に接し、常に努力を怠らない精神)の校訓を教育の指針として時代が如何に変遷しようとも、これを不変の万世に通じる教えとして受け継いでまいりましたし、未来永劫に受け継いでいくものだと考えております。これらの有形無形の財産を礎として母校がますます発展していくことを願ってやみません。
最後になりましたが、歴史資料室の開設にあたりご尽力ご協力賜わりました方々に深く厚くお礼を申し上げますとともに、母校のますますの発展と同窓生各位のご健勝を祈念致しまして歴史資料室設置のご紹介といたします。
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